製造業のKY活動(危険予知)記録をAIで作る方法【プロンプト付き】
製造現場の安全活動として多くの工場で実施されているKY活動(危険予知活動・危険予知訓練)。「毎回同じようなことしか書けない」「KYシートを書くのが形式的になっている」という担当者向けに、AIを使ってKY活動記録を充実させる方法を紹介します。
KY活動とは
KY活動(危険予知活動)とは、作業前に「この作業でどんな危険が潜んでいるか」を事前に予測・確認し、対策を決めてから作業に入る安全活動です。
一般的な流れ:
- 現場の状況・作業内容を確認(今日の作業内容・環境)
- 危険の洗い出し(どんな危険が考えられるか、全員で出し合う)
- 重要な危険に絞り込む(特に注意が必要なものを選ぶ)
- 対策の決定と指差し確認(「〇〇に注意、ヨシ!」)
- 記録として残す
AIはこの「危険の洗い出し」と「記録の文章化」を助けてくれます。
KYシートをAIで作るプロンプト
ステップ1: 危険項目の洗い出し
以下の作業条件で、製造現場のKY活動(危険予知)に使う危険項目の候補を出してください。
【作業内容】
(例:プレス機を使った金属部品のプレス加工)
【作業環境・特記事項】
(例:今日は雨で床が滑りやすい / 新しい品番の段取り替えが必要 /
新人が1名参加 / 連休明けで集中力が落ちやすい など)
【使用する設備・工具・材料】
(例:プレス機・金型・200mm角の金属板材)
出力内容:
・考えられる危険(5〜8項目)を箇条書きで
・各危険の「発生場面」と「起こりうる怪我・被害」のセットで
・現場の作業者が「あるある」と思える具体的な内容で
ステップ2: KY活動記録の文章化
以下のKY活動の実施メモをもとに、KY活動記録シートを作成してください。
【日付・作業場所・担当班】
【今日の作業内容】
【洗い出した危険(上の出力または話し合いで出たもの)】
【今日の重点実施項目(1〜2つに絞った対策)】
【確認した安全ポイント(指差し確認の言葉)】
【参加者】
出力形式:
・KY活動記録シートとして一枚にまとまる形式
・「危険項目」「起こりうる被害」「対策」「重点実施項目」の列を持つ表
・「本日の安全目標」と「指差し確認ポイント」の欄
・日付・参加者・確認者のサイン欄
実際の出力例
プロンプト1に「プレス機でのプレス加工、雨で床が滑りやすい、新人1名参加」と入力すると:
考えられる危険の候補
- プレス機の稼働中に金型内に手を入れてしまう → 指・手の挟まれによる切断・骨折
- 段取り替え中に金型が落下する → 足への落下・打撲・骨折
- 雨で濡れた床で資材運搬中にすべる → 転倒・腰・膝への打撲
- 新人が作業手順を誤り、誤動作させる → 誤プレス・設備損傷・怪我
- 切削くずや材料の端材で手を切る → 手指の切り傷
- 連続作業で集中力が低下し、確認漏れが起きる → 誤ったワークのプレス・品質不良
このリストから「今日特に注意が必要なもの」を1〜2項目に絞り、「〇〇に注意してヨシ!」の指差し確認を決めます。
TBM(ツールボックスミーティング)の進め方メモをKY記録に変換
朝のTBMで話した内容をメモしておき、AIで記録に変換することもできます。
以下の朝のTBMのメモをもとに、KY活動記録を作成してください。
【TBMメモ(箇条書き)】
(例:
・今日は機械加工エリアで旋盤加工
・床の油汚れに注意(昨日清掃したが完全ではない)
・山田くん(新人・3ヶ月目)も参加
・重点: 旋盤の材料セット時に指を挟まないよう注意
・確認: 「材料セット時は必ず主軸停止を確認してからヨシ!」
・参加: 田中・山田・佐藤
)
出力形式: KY活動記録シートの形式で
繰り返し作業のKY記録を効率化する
毎日同じ作業をしていると、KY記録が形式的になりがちです。「今日の特記事項」だけを変えて使い回せる形にするプロンプトです。
以下の「基本のKY記録」をベースに、今日の特記事項を反映した更新版を作成してください。
【基本のKY記録】
(例:旋盤加工の標準KYシート。通常の危険項目と対策が記載されている)
【今日の特記事項】
(例:連休明けで集中力が低下しやすい / 新品の工具に交換 / 生産数が多い日)
変更点: 今日の特記事項に関する危険項目・対策を1〜2点追加・強調してください。
ヒヤリハット発生後のKY見直しに活用する
ヒヤリハット(怪我には至らなかったが危なかった出来事)が発生した場合、その内容をKY活動にフィードバックできます。
以下のヒヤリハット事例をもとに、来週のKY活動に追加すべき
危険項目と対策を提案してください。
【ヒヤリハットの内容】
(例:旋盤加工中、工具交換の際に主軸の停止を確認せずに手を近づけた。
幸い停止中だったが、停止確認が抜けていた)
提案内容:
・KY記録に追加すべき危険項目(1〜2点)
・再発防止のための対策・指差し確認ポイント
→ ヒヤリハット報告書の書き方はこちら: ヒヤリハットが報告されずに消えていく問題、AIで報告書化して防ぐ
注意事項
- KY活動はAIで「漏れなく危険を出す」補助として使い、現場のメンバー全員で話し合うプロセスは省略しないでください
- 実際のKY活動の内容は現場の状況・経験者の知識が最も重要です。AIの出力はあくまで参考・たたき台です
- 安全に関わる記録の保管・管理は社内の安全管理規程・ISO規格に従って行ってください
ヒヤリハット報告書・設備点検記録・品質チェックリストなど、製造業の安全・品質管理書類に使えるAIプロンプトテンプレート集をnoteで販売しています。
→ 中小製造業向けAI業務効率化プロンプトテンプレート集 Volume1(note ¥1,980) → Volume2(受注確認書・棚卸表・クレーム対応・朝礼議事録・納品書)